CINEMA 『美しすぎる母』

久しぶりの映画観賞．Cちゃんと．@渋谷・Bunkamura　トム・ケイリン監督作品．

一代で富を築いた大富豪ベークランド家に嫁ぎ，愛する息子に殺された実在の，バーバラ･
ベークランドをジュリアン･ムーアが熱演しています．舞台は1950年代から70年代の
ニューヨーク，パリ，マジョルカ島，ロンドンなど．居場所が次々と変わります．

ジュリアン･ムーアの衣裳は，当時のシャネルやジバンシィなどのオートクチュールで，
担当したのは
パレ･ロワイヤルにオートクチュールのヴィンテージショップを持つディディエ・リュド氏です．
着ているものがそれぞれの場面でキャラクターの内面を反映しているのだそうです．
写真の衣裳は60年代末のジバンシィのドレスで，空港で偶然夫の裏切りを知ってしまい
呆然としているところ．
キッチンで息子に刺される場面では，バーバラは赤のシャネルスーツを着ています．
夫に棄てられてしまうバーバラ，その後，密着する母と息子が崩れていく深刻なお話です．
この時代ではかなりショッキングな事件だったようですが，今では同じようなリアルな事件が．
自分というものを確立できなかった息子がかわいそうに思いました．オトナの映画です．
『美しすぎる母』

随分前ですが，ディディエ・リュド氏のお店に行ったことがあるのですが，衣裳博物館のような
素敵なお店でした．その時，ディディエ・リュド氏もお見かけしました．近づきがたい方でした．