<< artigana-gのTOKY... うまくいかなかった >>
『 白 』
『 白 』_b0055196_10144542.jpg

外を歩いていると何かと白いものに反応してしまうクセがついているようで,目に留まった
』 原研哉著 中央公論新社 という本を買いました.

著者の原研哉氏は無印良品のアートディレクションを担当されているグラフィックデザイナー
であり,武蔵野美術大学教授でもある方です.帯に
“白があるのではない。白いと感じる感受性があるのだ。・・・そして日本の文化の中に,
驚くべき多様さで織り込まれている白に気づくことができる。・・・白に気を通わせることで
世界は光を増し陰翳の度を深めるのである。”
と書かれています.色の中の白というよりも,「白い」という感覚から白の美学を語る.
それは「空白」とか「沈黙」というものにまで及びます.
 白という漢字は頭蓋骨の象形文字,卵も白い,白は生命の周辺にある.
 白い紙に書く習字の潔さ.大きな受容力をもった日の丸の白と赤.
 空っぽの神社には神が宿る.簡素な茶室は幻想を呼び込む.
 あうんの呼吸,沈黙は高度なコミュニケーション.
 白く表現されている石庭は常態不変の象徴であり,日本の美意識.
 白は混沌の中から立ち上がってくる最も鮮烈なイメージの特異点である.など

白は強い色ですね.日本の文化,おもしろいですね.
本の半分が英訳になっており,真ん中に写真が挟まれていて,美しい本です.
by artigana-g | 2008-06-15 00:38 | MODE | Comments(2)
Commented by dubrovnike at 2008-06-16 00:14 x
白い和紙に墨を載せる、というのは潔くモダンですらあると思います。サムライの腹切りの時の着物も白ですね。
スーツを着ていた時代、服装には寛容な環境でしたが、いつもシャツは白でした。もっとも美しいシャツは平織りの白!が持論です(靴は茶)。白はいいです☆

Commented by artigana-g at 2008-06-16 09:03
dubrovnikeさん
小学生の頃の習字の時間はあまり楽しいものではなかったですけど
墨をするとか,筆で丁寧に字を書くとか,今のほうが
そういう時間があったほうがいいような気がしますね.書道はいいです.

シャツの白,はとてもいいですね.質感が違うと白も違って見えます.
自分にとって白は原点みたいなところがありますね.
名前
URL
削除用パスワード
<< artigana-gのTOKY... うまくいかなかった >>